ニュース・読書

電気代値上げの原因は「グリーンフレーション」にある。

グリーンフレーションと電気代の値上げ

 

本日は「グリーンフレーション」と「電気料金の値上げ」について書いていきます。

 

このテーマを選んだのは、この記事を読んだためです。

世界が構えるグリーンフレーション、無防備すぎる日本|日本経済新聞

 

日本の未来が心配になるような見出しですね。笑

ニュースの理解を深めて、今日よりちょっと物知りな自分になりましょう。

 

 この記事は5分ほどで読み終わります。

 

この記事では、下記の問いに答えていきます。

  • 「グリーンフレーション」って何?
  • どうして電気代が上がってるの?

 

本記事の目次はこちらになります。

それでは早速、本題に入っていきましょう。

 

グリーンフレーションとは?

グリーンフレーションとはグリーンフレーションは造語

 

そもそもグリーンフレーションとは、何を指しているのでしょうか。

まずは、下記2点を見ていきましょう。

  • グリーンフレーションの語源
  • グリーンフレーションの具体例

 

グリーンフレーションの語源

「グリーンフレーション(Greenflation)」とは、2つの英単語を組み合わせた造語です。

Greenflation

下記の2つの英単語を組み合わせた造語

  • 脱炭素化の動きを表す「Green」
  • 物価上昇を表す「Inflation」

 

つまりグリーンフレーションとは、「脱炭素化に向けた運動によって生じる物価上昇」を指しているのです。

ちなみに、最近ニュースでよく聞く「インフレ」という言葉は、物価上昇を表すInflation(インフレーション)の略語です。

 

グリーンフレーションの具体例

グリーンフレーションによる値上げの影響を受けている業界として「製鉄業界」が挙げられます。

鉄をリサイクルする際に使用する「鉄くず」の価格が高騰しているのです。

 

通常、鉄を原料から製造すると、その過程で多くの二酸化炭素が排出されます。

鉄の原料は石炭と鉄鉱石であり、製鉄時に一緒に溶かす工程で二酸化炭素が排出されます。

 

この二酸化炭素排出を抑えるべく、製鉄業の盛んな中国は「原料からの」製鉄作業を減少させています。

二酸化炭素の排出が少ない、「鉄くず」をリサイクルして製鉄する方法にシフトしたのです。

 

この転換により、中国の二酸化炭素排出量は抑えられますが、「鉄くず」の価格は高騰しました。

実際、日本企業もダメージを受けているそう。

(参考)脱炭素で・・・“鉄くず高騰”が日本を直撃

 

これこそが脱炭素化の動きによる物価上昇「グリーンフレーション」なのです。

 

 

グリーンフレーションと電気代

電気代が上がった理由電気代が上がった理由こそグリーンフレーション

 

日本ではここ最近、電気代の値上げが騒がれています。

実は電気代高騰にも、グリーンフレーションが影を潜めているのです。

 

電気代の値上げの原因は原油価格上昇

電気代が値上げになった理由は、日本の発電方法の大半を占める火力発電にあります。

火力発電のエネルギー源は原油や天然ガスなどです。

 

火力発電のエネルギー源である資源価格が、グリーンフレーションによって上昇しているのです。

当然ながら「原料の価格が上昇すれば、電気代も上昇する」というわけです。

特に原子力発電所の再稼働がストップしており、火力発電依存度は高まっています。

 

しかし、不思議ではないですか?

「脱炭素化で化石燃料の需要は低下しているはずなのに、どうして価格が高騰しているのか?」

この疑問にも答えていきます。

 

資源価格上昇こそがグリーンフレーション

実は、電気代値上げの原因である資源価格の上昇こそが、グリーンフレーションに直結しているのです。

資源価格の高騰は、これらの資源の産出国が生産量、輸出量を絞っていることに起因します。

 

「なぜ産出国が生産量を抑えているのか?」

 

それは、脱炭素化で世界的に資源需要の低下が予測されているからです。

需要低下が予想されるので、産出国は供給量を増やすような投資をしたがりません。

脱炭素化が更に進めば、投資が無駄になってしまう可能性が高いからです。

 

結果として「まだそこそこ需要はあるのに供給が増えない」という状況に陥り、資源価格の高騰に繋がっています。

 

まとめ:2022年はグリーンフレーションの年

今回は「グリーンフレーション」と「電気代の高騰」に注目して解説してみました。

2022年は、グリーンフレーションの影響を受ける1年間になると予想されます。

環境への配慮がされるのは良いことですが、同時に起こる悪影響についても忘れずに考えたいものです。

 

一見よくわからない言葉やニュースでも、ちょっと知ることができると見える世界が変わってきます。

このような記事を書きながら、若手社会人である私も日々勉強していきたいと思います。

Kaibo
Kaibo
最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

 

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